kidnleで最近読んだ本レビュー「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」「はじめての哲学的思考」「脳のブレーキとアクセルの取扱説明書」「見ない、聞かない、反省しない」

紙の本は苦手なのでkindlekindle unlimitedで読んだ本のレビューです

 

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はじめての哲学的思考 苫野一徳

 

なんとなくラジオを聞いていたらこの本の名前が上がり、「絶対に議論に負けない方法が載っている」なんて言うもんだから面白そうだったのでつい買って読んでみました。

が、議論に負けない方法なんてとんでもなく、議論に負けない論法(それを帰謬法と言います)が如何に下らないか、そして哲学者は帰謬法にどうやって対抗していったかなどが載っている本でした。

また、今でもずっと心に残っているのは「当為の関係」という話です。

「○○だから××をするべきだ」というような話は世の中に溢れていますが、○○と××は本当に当為ーーーつまりイコールの関係で結ばれているのか、「ねばならない」のか、もっと考える必要があるんじゃないか。

最近は出来る限り当為かどうかの視点を持って生きていますが、まあ世の中には全然当為の関係になっていないのに、当たり前のようにそれを信じて疑わずにいけしゃあしゃあと語る奴がいるもんだなあと、気づけたこと自体が今僕の宝物になっています。


 

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貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 ジェーン・スー

 

失礼なのですが、ジェーン・スーという方のことは知りませんでしたがKindleで190円という破格で売っていたので何気なく買ってみました。(失礼の上塗り)

前半は「世の中から貼られたレッテルをいつまで持ち続けているのだ、そのレッテルをはがしたら結構生きやすいかもしれないぞ」

後半は「とは言ってもそのレッテルとは何年も付き合ってきたものだから完全に心の中に押さえ込む必要はないし、たまに解放してあげようぜ」

また、「中年男性(失礼)という生き物の存在」が中年女性(失礼)の視点でかなり鋭く分析されていて、外から中年男性の自分を見るとこういうことなのか、と学びがあって面白かったです。

まあなんとなく堅くなりましたが、中身はクスクス笑えるようなエッセイで、とても面白かったです。ファンになりました。

 

 

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脳のブレーキとアクセルの取扱説明書: 脳科学行動経済学が導く「上品」な成功戦略 中野信子, 真壁昭夫

 

中野信子さんの本を読んでみたいと思っていたらちょうどKindle Unlimitedで提供されていたので、読んでみました。 

脳科学」「行動経済学」「成功戦略」という文字がタイトルに入っていますが要は「現代で持つべき視点の話」でした。

タイトルの感じのわりにさらっと読めるし、かつ中野さんの人柄がよく表れていて、読了後に優しい気持ちになれました。

Kindle Unlimited に入会されている方は読んでみてはいかがでしょうか?お勧めです。

 

 

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見ない、聞かない、反省しない: ―なぜかうまくいく人の秘密― 大嶋 信頼

 

これまた凄いタイトルだなと思いましたが、読んでみると「著者の人生から導き出された現代との付き合い方」といった感じで、著者含め、「見すぎたり聞きすぎたり反省しすぎたりする人」への処世術の本でした。

最近は HSP という言葉がよく使われますが、何かセンシティブになりすぎた時にどういう風に心を持っていけばいいのかが書かれています。

本の中で語られていますが著者自身もなかなかに過酷な幼少期を過ごしたみたいで、その経験から導き出された説得力のあるノウハウが詰まっています。

誰かの言葉がいやに心のなかでいつまでもこだまするタイプの人におすすめです。