勝間さん、努力で幸せになれますか 勝間和代/香山リカ


香山リカさんが、勝間和代さんに「人生って頑張り続けなくてはならないのですか」

と尋ね続ける。

勝間和代さんが「ある一定の努力は必要ではないでしょうか」

と答え続ける。

そんな本。

 

精神科医・医者と言う誰の目にも明らかに努力が必要な仕事に就いた人間が「人生がんばらなくてもいいんじゃないですか」みたいなこと言うのも

マッキンゼーで働いてコンサルしたりテレビに出まくったりした人間が「好きなことみつけて努力をすれば幸せになれます」みたいなこと言うのも

ある意味人生ゴールしている2人の議論を読みながら感じたことは:

 

凡人についてあれこれ議論するのは恥ずかしくなるからやめてくれ。

 

って話なんですけれど(笑)

どちらかと言うと、まあ、明らかに人生頑張って医者になって沢山メディアにも出ていた人に「頑張らなくて良いんじゃないですか」と言われてもって気になりますが。

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結局、お互い分かりながら議論風なことをしているんだろうなあ。

明らかに努力の定義が両者で違うし、才女の2人が気づかないはずないでしょ。

香山リカさんは、「やりたくもないことをこなさいといけないこと=努力」

勝間和代さんは、「やりたいことを全力でするための=努力」

って感じで、噛み合わないのも仕方ないというか、あえて噛み合わせてないと言うか。

 

 

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社会と言う波に乗ろうとすると、皆が応援してくれて、ハウツーもいっぱいあって、あの手この手で助けようとしてくれます。

社会と言う波から降りてしまうと、海の中は暗くて、最初は上も下もわからなくて、深く怖い世界に入ってしまいます。

でも、その海の中も落ち着いてよく見渡すと、鮮やかな珊瑚やゆらゆらと泳ぐ魚がいて、それは大変綺麗なものです。

呼吸の仕方が違うだけで、その場所なりの幸せも、また、不幸も存在します。

波の上の幸・不幸、海の中の幸・不幸。

どちらが良い悪いも無く、合うか合わないか。それを見つけられるかどうか。間違った場所で努力していないかどうか。

正直自分では分かりません。

ですがそんな時こそ文学や音楽等様々な文化が手助けしてくれます。

心酔し切らない程度にかき集めて吸収し、優しい人間になっていきましょう。

 

今日も音楽聴いて本読んで頭を豊かにしていって、海が来ても砂漠が来ても風の時代が来ても、ふわっと適応できる人間になりたいなと思います。